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2020事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績を公表!国税庁
国税庁は、2020事務年度(2020年7月から2021年6月までの1年間)における租税条約等に基づく情報交換事績を公表しました。
それによりますと、わが国にとって3回目となるCRS情報(共通報告基準に基づく非居住者金融口座情報)の自動的情報交換において、日本の非居住者に係る金融口座情報約65万件を70ヵ国・地域に提供した一方で、日本の居住者に係る金融口座情報約191万件を87ヵ国・地域から受領しました。
これらの情報は、富裕層による海外資産隠しなどの税務調査に生かされるものとみられております。
また、国税庁から898社分のCbCR(国別報告事項)を57ヵ国・地域に提供した一方で、外国税務当局から2,186社分のCbCRを53ヵ国・地域から受領しました。
CbCRの自動的情報交換は、OECD のBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの勧告(行動13「多国籍企業情報の文書化」)に基づくもので、受領したCbCRは、移転価格リスク評価その他のBEPS に関連するリスク評価及び統計に使用されるとしております。
そのほか、2020事務年度に国税庁から外国税務当局に発した「要請に基づく情報交換」の要請件数は、638件(前事務年度613件)となる一方で、外国税務当局から国税庁に寄せられた要請件数は、251件(同233件)となりました。
また、「自発的情報交換」については、2020事務年度に国税庁から外国税務当局に提供した件数は、106件(同106件)となる一方で、外国税務当局から国税庁に提供された件数は、2万351件(同394件)となりました。
国税庁では、経済のグローバル化に伴い、企業や個人の海外取引や海外資産の保有・運用形態が複雑・多様化するなか、CRS情報やCbCRの自動的情報交換、租税条約等の規定に基づく外国税務当局との情報交換を積極的に実施しており、わが国の情報交換ネットワークにおいても、2022年1月1日現在で、82条約等(149ヵ国・地域に適用)まで拡大しております。
今後の動向に注目です。
(注意)
上記の記載内容は、令和4年4月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。