国税庁のタックスアンサーを、ご紹介いたします。
[令和5年4月1日現在法令等]
概要
死亡保険金の課税関係については、次のとおりです。
交通事故や病気などで被保険者が死亡し、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合には、被保険者、保険料の負担者および保険金受取人が誰であるかにより、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。
被保険者 | 保険料の負担者 | 保険金受取人 | 税金の種類 |
---|---|---|---|
A | B | B | 所得税 |
A | A | B | 相続税 |
A | B | C | 贈与税 |
所得税が課税される場合
所得税が課税されるのは、上記「死亡保険金の課税関係の表」のように、保険料の負担者と保険金受取人とが同一人の場合です。この場合の死亡保険金は、受取の方法により、一時所得または雑所得として課税されます。
(1) 死亡保険金を一時金で受領した場合
死亡保険金を一時金で受領した場合には、一時所得になります。
一時所得の金額は、その死亡保険金以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料または掛金の額を差し引き、さらに一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額です(50万円を差し引く前の金額が50万円より少ない場合は、一時所得は生じません。)。課税の対象になるのは、その金額をさらに2分の1にした金額です。
(2) 死亡保険金を年金で受領した場合
死亡保険金を年金で受領した場合には、公的年金等以外の雑所得になります。
雑所得の金額は、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料または掛金の額を差し引いた金額です。
なお、年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます。(詳細は、コード1610「保険契約者(保険料の負担者)である本人が支払を受ける個人年金」を参照してください)。
相続税が課税される場合
相続税が課税されるのは、上記「死亡保険金の課税関係の表」のように、被保険者と保険料の負担者が同一人の場合です。
受取人が被保険者の相続人であるときは、相続により取得したものとみなされ、相続人以外の者が受取人であるときは遺贈により取得したものとみなされます。
また、死亡保険金を年金で受領する場合には、その年金を受け取る権利に対して相続税が課税されます。
なお、毎年支払を受ける年金(公的年金等以外の年金)に係る所得税については、年金の収入金額を非課税部分と課税部分(年金受給権に相当する部分とそれ以外の部分)に振り分けた上で計算します(注1)。
おって、年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます(注2)。
詳しくは、コード1620「相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」およびコード1615「遺族の方が支払を受ける個人年金」を参照してください。
(注1) 実際に相続税の納税額が生じなかった場合も、上記の方法で計算します。
(注2) 平成25年1月1日以後に支払われる生命保険契約等に基づく年金のうち、その年金の支払を受ける人と保険契約者とが異なる契約等で一定のものに基づく年金については、源泉徴収されません。
贈与税が課税される場合
贈与税が課税されるのは、上記「死亡保険金の課税関係の表」のように、被保険者、保険料の負担者および保険金の受取人がすべて異なる場合です。
また、死亡保険金を年金で受領する場合には、その年金を受け取る権利に対して贈与税が課税されます。
なお、毎年支払を受ける年金(公的年金等以外の年金)に係る所得税については、年金の収入金額を非課税部分と課税部分(年金受給権に相当する部分とそれ以外の部分)に振り分けた上で計算します(注1)。
おって、年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます(注2)。
詳しくは、コード1620「相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」およびコード1615「遺族の方が支払を受ける個人年金」を参照してください。
(注1) 実際に贈与税の納税額が生じなかった場合も、上記の方法で計算します。
(注2) 平成25年1月1日以後に支払われる生命保険契約等に基づく年金のうち、その年金の支払を受ける人と保険契約者とが異なる契約等で一定のものに基づく年金については、源泉徴収されません。
根拠法令等
所法22、34、35、207、208、209、所令183、184、185、186、相法3、5
<国税庁のタックスアンサーより>
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1750.htm