今日もFP税理士ニュースをご覧いただき、ありがとうございます。
当社提携の(株)エッサムから、ファイナンシャルプランナー(FP)や税金に関するニュースや記事を紹介いたします。
日払い給料等の取扱い
◆日払い給料と即日払い給料
最低賃金額の改定により、給料水準を見直す機会が多くなりますが、特に大きな影響を受けるのは、時給計算が主流となるパート・アルバイト等の非正規雇用者のお給料です。
また、昨今の人手不足の影響もあり、自社への応募が増えるよう、他社との差別化を図るため、各企業は給料水準を引き上げることの他、給料の支払い方法を柔軟にするなどの工夫をするようになりました。
その工夫の代表例が「日払い給料」と「即日払い給料」です。
ところで「日払い給料」と「即日払い給料」の違いはお判りでしょうか。
「日払い給料」とは給料計算の締めが1日単位である支払い方法をいい、必ずしも働いたその日に給料を支払う必要はありません。
これに対して「即日払い給料」は日払い給料の一形態ですが、働いたその日に当日分の給料を支払う必要があります。
◆即日払い給料の注意点
即日払い給料は、働いた当日にその支払いをする必要があるため、パート・アルバイト等の人から、領収証への捺印をしてもらうなど、給料を受取ったことの確認が必要になります。
ですから、これらの人が印鑑を忘れた場合などは、その場での給料の支払いはできないことを事前に伝えておくことが重要です。
また、その場合の給料の支払い方法によって、例えば後日郵送等で領収証等のやり取りが行われる場合には、郵便代等の諸経費をどちらが負担するかの取り決めも予めしておくことが必要です。
さらに、交通費の取扱いについても注意が必要です。
仮に交通費を支給しない場合には、パート・アルバイト等の人たちは日払いの給料から交通費を負担することになるため、当初の想定より低い手取りとなる場合があります。
交通費の支給の有無も併せて事前に伝えましょう。
このように「日払い」や「即日払い」の給料の支払には月払いとは異なる事務処理負担が企業にかかることがあります。
とはいえこれらをおざなりにして、せっかく獲得した人材と後のトラブルになるのは避けたいところです。
企業はこれら事務負担と人手の確保の両方を念頭に置き、バランスの取れた人事対策を行うことが必要になります。