国税庁:2014事務年度における贈与税の実地調査を公表!

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国税庁:2014事務年度における贈与税の実地調査を公表!

 

国税庁は、2015年6月までの1年間(2014事務年度)における贈与税の実地調査を公表しました。

それによりますと、実地調査件数は3,949件(前事務年度比4.4%増)行い、うち約92%に当たる3,616件(同5.6%増)に申告漏れ等の非違があり、その申告漏れ課税価格176億円(同18.4%減)を把握し、49億円(同34.2%減)を追徴課税しました。

 

実地調査1件当たりの申告漏れ課税価格は447万円(同21.7%減)で追徴税額は124万円(同36.9%減)となります。

申告漏れ財産の内訳をみてみますと、「現金・預貯金等」が約122億円(構成比69.3%)、「有価証券」が約13億円、「土地」が約5億円、「家屋」が約1億円と続き、生命保険金や金地金などの「その他」が約34億円でした。

 

調査事例では、資料情報から所得税の申告漏れが想定された受贈者Aは、調査の結果、多額の金地金を譲渡し、譲渡益を得ていながら、譲渡所得の申告をしていなかった事実が挙げられております。

 

また、この金地金を取得した経緯を調べたところ、親族Bから無償で贈与されたものであることも明らかになり、AはBから贈与された金地金について、贈与税の申告の必要性は認識しながらも、故意に申告しなかったことが判明しました。

さらに所得税についても、贈与税の無申告を指摘されると思い、申告しなかったといいます。

 

調査の結果、Aに対しては、贈与税の申告漏れ課税価格が約3,000万円について追徴税額(加算税込み)が約1,800万円、さらに所得税の申告漏れ所得金額が約1,700万円について追徴税額(同)約720万円が課税されました。

国税庁では、贈与税の適正な課税を実現するため、資料情報を活用し、生前の財産移転の把握に努めるなど、無申告事案を中心に、積極的に贈与税の調査を実施しております。

 

2014年事務年度は、相続税の実地調査が約4%増加したこともあってか、贈与税の実地調査件数は約4%増加しております。

そして、贈与税の申告漏れ等非違件数の85.4%が無申告事案となっております。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月14日現在の情報に基づいて記載しております。

今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。