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最低賃金 平均18円引き上げ
提供:エヌピー通信社
都道府県別に定められている労働者の最低賃金について、厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会の小委員会が、平成27年度の最低賃金(時給)引き上げ額の目安を16~19円とすることを決めました。
人口を加味した全国加重平均では18円増で、目安を時給で示すようになった平成14年以降、最大の上げ幅となっています。目安は厚労相に答申された後、最終的には都道府県ごとの最賃審議会で決定されます。
引き上げの目安は地域ごとに物価や賃金状況、また企業の支払能力などを根拠にランク付けされています。
小委員会では、全国を4つのグループに分け、東京や千葉など5都府県(Aランク)は19円、沖縄や北海道など31道県(Dランク)は16円としました。
見直し前の最低賃金の最高額は東京で888円、最低は沖縄など7県で677円。
目安の通りに引き上げが実行されれば、現在の平均780円から798円になりますが、地域間の格差はさらに広がり、フルタイム勤務従業員では月に3万円以上の差が生まれるとの試算もあります。
米国ではファストフード労働者の賃上げ運動が高まり、ニューヨークやロサンゼルスでは最賃時給15ドル(約1850円)への引き上げが決定しています。
こうした動きも影響し、各都道府県での最賃決定時には労働者側からの要求が高まることも指摘されています。
なお、小委員会の決定に先立って日本弁護士連合会(日弁連)が公表していた最低賃金額の大幅な引き上げを求める会長声明では、全国全ての地域で本年度から毎年44円以上の引き上げが必要としていました。
また、最低賃金の地域間格差が大きい点も問題視し、地域間格差の縮小は喫緊の課題としていたところです。
<情報提供:エヌピー通信社>