国税庁:滞納整理への取組状況を公表!

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国税庁:滞納整理への取組状況を公表!

国税庁は、2013年度の租税滞納整理への取組状況を公表しました。

それによりますと、新規発生滞納の抑制及び滞納整理の促進により、2014年3月末時点の滞納残高は15年連続して減少、ピークの1998年度の約41%まで低下しております。

同庁では、処理の進展が図られない滞納案件については、差押債権取立訴訟や詐害行為取消訴訟といった国が原告となる訴訟を提起したり、滞納処分免脱罪による告発を活用して、積極的に滞納整理に取り組んでおります。

原告訴訟に関しては、2013年度は146件(前年度155件)の訴訟を提起しました。

訴訟の内訳は、「差押債権取立」12件(同25件)、「供託金取立等」7件(同15件)、「その他(債権届出など)」120件(同108件)のほか、特に悪質な事案で用いられる「名義変更・詐害行為」が7件(同7件)となりました。

そして、係属事件を含め154件が終結し、国側勝訴が33件、一部・全部敗訴が4件などでした。

また、財産の隠ぺいなどにより滞納処分の執行を免れようとする悪質な滞納者に対しては、「滞納処分免脱罪」の告発を行うなど、特に厳正に対処しております。

同免脱罪の罰則は、3年以下の懲役か250万円以下の罰金に処し、またはこれを併科とされております。

2013年度は、1年間の告発件数では昨年に引き続き過去最多となる6事案を同罪で告発しました。

例えば、不動産取引業を営む滞納者Aのケースが挙げられております。

Aは、所得税など約3千万円を滞納しており、徴収職員がAに現状を確認したところ、不動産取引業は廃業し、生活保護の申請を考えているとのことでした。

しかしAは、滞納処分の執行を免れる目的で、

①Aが事業のために取得した不動産を他人名義に所有権の移転登記をした

②その不動産を売却した代金3千万円をAが管理する他人名義の預金口座に振り込ませて財産を隠ぺいしていたことが判明

③その他、A所有の現金約2千万円を自己が管理する他人名義の預金口座に振り込むことにより、隠ぺい工作をしていました。

国税局の告発に基づき、Aは滞納処分免脱罪で起訴され、懲役1年6月(執行猶予4年)、罰金50万円の刑が確定しております。

国税庁では、通常の滞納整理の手法では処理進展が図られない事案に対しては、今後も原告訴訟の提起や滞納処分免脱罪による告発などを活用し厳正に対処する方針です。

(注意)
上記の記載内容は、平成26年12月3日現在の情報に基づいて記載しております。

今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。